モンテッソーリ教育において自己肯定感を促し高める方法

自己肯定感とは何でしょう?

それは「ありのままの自分を認め、受け入れられる感覚のこと」です。「自分で自分を愛してあげられること」といっても良いでしょう。

これは、周りと比較する必要はないものです。人から認められなくても、褒められなくても、自分自身の価値を感じられる……。それが「自己肯定感がある」ということになります。

目次

【自己肯定感が育つ時期】

一般的に、自己肯定感の土台は10歳までに決まると言われています。

科学的には、呼吸や睡眠によって身体を健康に保つ働きをする「脳幹」と、心をつかさどり感情を育む「大脳辺縁系」の2つの成長が自己肯定感の育みに大きく影響しています。

この2つは10歳までに成長がほとんど定まってしまうと言われているからです。




【自己肯定感が高いと…】

自己肯定感が高い子どもには次のような姿が見られます(全ての子どもに見られるわけではありませんが、傾向は高いです)。

  • 「自分はできる」と思える
  • 「自分は運が良い」と思える
  • 「自分は価値がある」と思える
  • 「どんなことでもなんとかなる」と思える
  • 失敗や間違いを恐れない
  • 失敗をしても切り替えて前に進む
  • 短所を短所と考えていない
  • 余裕がある
  • 他人にやさしい
  • 成功したこと・上手くいったことをよく覚えている
  • 失敗を失敗と捉えない

これらの力は大人になってからも、生きていくうえで必要な力です。

そのためにも、小さいうちに自己肯定感を高めておくことが大切ということがお分かりいただけると思います。

【自己肯定感を高める声のかけ方】

子どもの自己肯定感を高め、自立を促すためにも、子どもの存在を肯定するような声かけは重要です。そのためにはどのような声掛けが必要でしょう。

まず次のような言い方や接し方はNGです。
モンテッソーリ教育に限らず、育児の中でも好ましくない接し方ですよね。

✕「これはできないんだね」という決めつけ
✕「~して!」という命令口調の声掛け
✕ 大人の常識を当てはめて叱る

理想は次のような言い方です。

◎「どこで何をしたい?」という「ひねり質問」

この質問の良い所は、子どもに自己決定させている所です。子どもに何かを決定させることは、自己肯定感を高めることにつながります。子どもに決定をさせるとともに、2つ以上の質問を織り交ぜた「ひねり質問」は、自己肯定感を高めつつ、より高度な頭の体操となります。

【自己肯定感を育むほめ方】

モンテッソーリ教育において自己肯定感を育むためには、子どもが何かを達成した時や、特に何もない状態でも褒めてあげたり、また「無条件の愛」を言葉として表現してあげることが大切です。

具体的な子どもの褒め方

① 公園などで、ママ友の前で子どもを褒める
② 直接、子どもに語りかけ褒める
③ 他の子どもがいる前で、褒める

子どもは人前で褒められることで「第三者に自分を紹介してもらえている」という嬉しい気持ちになります。

日本人は比較的、人前では自分の身内を褒めない傾向が強いと言われています。どちらかというと、謙遜して下げていってしまうことが多いですよね。

でも、この第三者の前で褒めるということはとても大切なことです。是非実践してみて下さい。

しかし他の子どもの前で褒めるということは、すなわち「比較」として嫉妬にもつながってしまう可能性もあります。そんな時は子ども同士がうまくコミュニケーションをとれるようなフォローは必要かもしれませんね。

【存在を認めることが自己肯定感に繋がる】

自己肯定感を高めてあげるための大切な要素の1つに、「存在の肯定」をしてあげることが挙げられます。

モンテッソーリ教育において、「存在の肯定」は最も大切なことだといえます。

「存在の肯定」を促す声掛けの方法をいくつか挙げておきます。

①子どもがいるだけで幸せだと伝える
②最後まで子どもの味方であることを伝える
③結果を否定せず、取り組んだことを褒める

【褒める時に気をつけること】

「すべての行いに対して褒める」のはNG

何でもかんでも褒めてしまうと「何をやっても同じことしか言われないじゃん」と逆にネガティブになってしまう可能性もあります。 機械的に褒めるのではなくて、親も「いいところを見つけてあげる」ために、子どもの活動を深くまで見守ってあげられるようにしましょう。

【モンテッソーリ教育を取り入れた教材】

モンテッソーリ教育の根幹となるのは「教育の主体は子どもである」という考えです。

以下の「天神」も教育の主体を子どもに置き、「子どもが自発的に自らやりたいところを選んでする」ことに重点を置いています。

「天神」でも自己肯定感を高めることができます。

是非、育児や教育に取り入れてみて下さい。



【参考までに】

モンテッソーリ教育を取り入れている中学では、不安定な思春期においても自己肯定ができる環境作りをするために、経済的な自立の練習も兼ね、職業体験を長いスパンで実践的に行うところが増えています。

実際に社会の一員として働く事で、社会人としての自立と誇りなどの「責任感」が身に付きます。不安定な時期だからこそ、内側に溜め込まずに発散できるプログラムが大切とされています。

このような工夫もなされているのですね。




【まとめ】

モンテッソーリ教育を行う上で、自己肯定感を高める接し方はとても重要です。

もちろん育児の中でも大切なことですよね。

大切なのは子どもを丸ごと受け入れること。

普段の生活でも意識してみて下さいね。

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